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小林よしのり
2016.8.19 02:44皇統問題

腹を斬る覚悟で叛逆しているのか?


産経新聞はいかにも尊皇派のような紙面づくりをしながら、

その実、逆賊新聞である。

Y染色体・男系固執を煽り、女性宮家創設を妨害し、

今は皇室典範の改正を阻む世論作りに精を出している。

逆賊一直線で男尊女卑の読者を煽り続けたその罪は、

万死に値する。

 

天皇陛下のお言葉の後でも、連日、識者を登場させて

「摂政で誤魔化せ」と唱え続け、皇室典範改正を否定し、

外国人を出してまで男系固執を主張させているが、

一番卑怯なのは高森明勅の意見を掲載しないことだ。

男系固執を狂信する「運動」で紙面づくりをしているから、

最も正確な知識を持つ高森明勅を出さないのだ。

 

少しは運動色を隠すためか、今日は久能靖氏を登用して

いたが、生前退位と皇室典範を分けて考えるべきと主張

していたのが残念だ。

ノイジー・マイノリティーの産経新聞に配慮したのだろう。

 

わしはこういう態度は「甘やかし」でしかなく、教育に

悪いからダメだと思う。

全国民の中のほんの数%に過ぎない「駄々っ子」に対して、

「駄々っ子でも、泣き声がデカいから、なだめるために、

こちらも譲歩してやらねばならない」という「甘やかし」

の策は、決して教育に良い効果を発揮しはしない。

 

わしは子供の頃に、容赦なくガツンとかます父親にしつけ

られたから、そういう「駄々っ子の甘え」は社会では

通らないという常識が身に付いた。

 

産経新聞の論説委員たちや、ここに掲載される識者たちは、

よっぽど甘やかす親に育てられたのだろう。

天皇陛下のお言葉を平然と無視して、「天皇より私の意見が

正しい」と傲然と言い放つその神経が、理解できない。

「公」なき産経保守!

まさに「公」に叛逆する劣化した産経保守である!

 

こんな連中に遠慮して、甘やかして、天皇陛下のお気持ちを

100%叶えられないなんてことがあったら、日本人として、

末代までの恥である!

天皇陛下に叛逆してまでも主張せねばならぬ義があると

いうのなら、腹を斬る覚悟で言え!

それが日本人の伝統だろう!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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